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【青のオーケストラ】6巻はまるで演奏会にいる気分!?6巻の内容を紹介!

2022年9月19日

 

青のオーケストラ」は2017年4月より「マンガワン」にて連載が始まった、阿久井真(あくいまこと)先生のウェブ漫画です。

 

高校のオーケストラ部を題材としていて、コミックスの発行累計部数は2022年9月現在350万部を突破している大人気作品です。

 

この作品の特徴は「音が聞こえる」というのが話題となり、実際に私も読者の1人なのですが、本当に紙面から音が聞こえてくるような、そんな気がするんです!

 

今回はその中でも6巻の「定期演奏会編」について紹介します。

 

あなたを演奏会の世界へとご案内しますね!

 

【青のオーケストラ】6巻の定期演奏会とは

 

「定期演奏会」とは、海幕高校が毎年夏の終わりに開催している演奏会のことで、海幕高校の生徒はもちろんのこと、実際に観客を入れておこないます。

 

そしてこの定期演奏会をもって、3年生はオーケストラ部を引退する、ということになるのです。

 

そのため、コンマスの原田先輩や部長の立石先輩、米沢先輩などは今回の定期演奏会でオーケストラ部を引退することになります……(涙)

その後は後輩の2年生に託されます。

 

 

2年生といえば、羽鳥先輩とか佐久間先輩などちょっと怪しいメンバーですが大丈夫かなと不安になってきます。

【青のオーケストラ】6巻定期演奏会の演目について

ここからは海幕高校の定期演奏会の演目を紹介します。

 

コミックス6巻は定期演奏会の内容がメインに描かれています。

そこで演目とキャラクターのエピソードを合わせて紹介していきますね。

 

定期演奏会 演目

  • カルメン前奏曲
  • くるみ割り人形
  • 四季
  • 歌劇サムソンとデリラ
  • 新世界より

 

第36曲 カルメン前奏曲

いよいよ演奏会の開演です!

 

会場の観客の拍手の中、オーケストラ部のメンバーが登場します。

そして指揮者の鮎川先生が登場し、タクトが振り落とされました。

 

まず初めに演奏されたのは、ジョルジュ・ビゼーの歌劇「カルメン前奏曲」。

 

この曲には2ndヴァイオリンとして、秋音が参加します。

秋音にとってはこれが人生初のヴァイオリンお披露目会です。

 

果たしてうまくいくのでしょうか?

 

 

 

まずは華やかにシンバルが打ち鳴らされます。

佐久間先輩かなりインパクト大です!(そして無表情…)

 

 

作画からもその演奏の躍動感が伝わってきます。

ちなみにカルメン前奏曲は誰もが一度は耳にしたことがありますよ。

 

そう、運動会や音楽会などで必ずといっていいほど使われているからなのです!

 

そんなカルメン前奏曲に挑む秋音。

 

うまくいくといいのですが…(祈り)

 

カルメンの内容は真面目な青年ドン・ホセと魔性の女カルメンと彼女に翻弄される男たちの物語です。

 

ここから秋音のエピソードに話は変わります。

 

親友の小桜をいじめていたクラスメイトに怪我をさせてしまったこと。

 

それによってクラスで孤立してしまったこと。

 

保健室登校になってヴァイオリンと出会ったことなど、走馬灯のように思い出しました。

 

会場には中学の時の担任、武田先生も見にきていました。

先生も秋音のヴァイオリンを弾く姿を見て昔のことを思い出します。

 

 

 

演奏は無事に終わり、観客席から大きな拍手が送られました。

先生も、こんな気持ちだったのかな。

見ててね、先生。私、走り続けるから。

 

引用元:青のオーケストラ6巻

 

そう心の中で思い、秋音は会場の武田先生と笑顔を交わしました。

 

この第36曲では演奏のダイナミックな表現が作画からものすごく伝わってきて、見応えがあるんですよ!

 

部員たちは汗をかきながら演奏に集中するのですが、この汗が「青春の汗」という感じで、全く汗くさくないような汗なのです!

 

まるでスポーツ漫画を読んでいるような錯覚を覚えますよ!

 

また秋音と武田先生の笑顔を交わすシーンでは、見ていて何だかホッコリ癒し感があります。

この時の秋音がとてつもなく可愛いんです!

 

ちょっぴり恥ずかしそうな、でも嬉しさたっぷりの笑顔がとってもキュート!

 

この笑顔で私の中の「秋音株」がかなりあがった、そんなエピソードです!(別に秋音が嫌いなわけではないのですが、さらに株があがったということです! )

 

この曲を高校でヴァイオリンを正式に始めて弾けるようになった秋音は本当に素晴らしいですよね!

 

第37曲 くるみ割り人形(前編)

続いて演奏する曲は、ピョートル・チャイコフスキー作曲の「くるみ割り人形組曲」です。

こちらも大変有名な曲で、特にクリスマスの時期などに耳にしたことがありますよね。

 

くるみ割り人形には青野と小桜が演奏に参加します。

 

演奏が始まる前に秋音が小桜に「が・ん・ば・っ・て・ね・!」と囁くところがもう尊い!

 

親友っていいものですね。

私にもそんな親友が欲しかった!

 

演奏が始まり、まずは「小序曲」からスタートします。

くるみ割り人形は少女クララがクリスマスにプレゼントされたくるみ割り人形に誘われ、お菓子の国へと旅立つというお話です。

 

ここからは小桜の幼い頃のお話になります。

 

ヴァイオリンコンクールで落選して泣いてしまった小桜。

ママが気持ちをなだめようと喫茶店でプリンパフェとチョコレートケーキパフェを2人で分け合いながら食べました。

 

そんな幼い頃と、現在目の前で真剣にヴァイオリンを弾いている娘を重ねあわせ、会場にいた小桜ママは涙を浮かべながら演奏を聴いています。

 

そして「行進曲」、「金平糖の踊り」と曲は続きます。

 

第37曲 くるみ割り人形(後編)

さらに「アラビアの踊り」、「中国の踊り」、「葦笛の踊り」と曲は続きます。

 

小桜は弾きながら思い出します…。

ある日の練習の時、小桜と3年生の町井先輩は「花のワルツ」がお互い好きなことがわかりました。

 

そんな町井先輩に

「この曲は可愛らしいんだけど、でもどこか品がある感じで小桜さんのイメージにぴったり」

と言われた小桜。

 

そのことがきっかけで2人は仲良くなっていきました。

 

演奏会に話はもどります(あっちこっち話が行ったりきたりで大変ですね!)。

曲はついに2人の好きな「花のワルツ」へやってきました!

 

自分のことでいっぱいいっぱいに悩んでいた小桜でしたが、町井先輩から手作りのしおりをもらいます。

しおりには小さな桜の花びらが2つ描かれていました。

 

それ、小桜さんのイメージで作ったから!

いつかきっと、花開くよ!

 

引用元:青のオーケストラ6巻

 

演奏会でその思いを胸に託し、小桜は力いっぱい演奏します。

そして華やかな和音がふりそそぎ、やがて色づいた花たちは華麗に壮大に、小桜に咲き誇りました。

 

小桜に降り注ぐ花たちは、まるで小桜に自信と勇気をもたらしてくれているようです。

 

そして演奏が終わり、会場からは大きな拍手が送られました。

ちなみに青野も一緒に弾いていたのですが、小桜の存在感がすごすぎて青野は気配すら感じませんでした…(残念)

 

この話も演奏を表現する描写や、セリフから演奏を聴いていなくても臨場感やライブ感がすっと伝わってきて、くるみ割り人形のクライマックスはかなり涙ポイント高めですよ!

 

ちなみに会場にきていた女子中学生が「すごかったね、今の演奏!と話している中、1人の女子中学生がこの学校のオケ部に入ると新たな夢ができるくらい、小桜の演奏は素晴らしかったということですね!

 

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第38曲 「四季」より(前編)

定期演奏会も第一部終盤となりました。

次の演目はアントニオ・ヴィヴァルディ作曲「四季」より「春」と「夏」が抜粋で演奏されます。

 

 

この曲は「コンマスの原田先輩の独奏」、そして「3年生を中心とした弦楽器による伴奏」の2部構成で演奏されます。

そしてこの「四季」こそが3年生から後輩達への置き土産となる作品でもあるのです。

 

原田先輩が独奏を務めるということもあって、青野と佐伯は舞台袖から見守っています。(陣地の奪い合いをしながらですが……)

 

 

 

「四季」より「春」第1楽章が始まります。

春を表したこの曲は、小鳥がさえずり喜んでいるかのように表現しています。

 

まるで全身が楽器のように圧巻の演奏をする原田先輩。

演奏しながらチェロのパートリーダー、高橋先輩は原田先輩との出会いを思い出していました。

あの頃のあたし達、

何一つ合わなかったのにね。

 

引用元:青のオーケストラ6巻

 

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第38曲「四季」より(後編)

性格も違うし考え方も違う。

水と油。あの頃はそう思っていた。

でも今は私たちは「雲」と「雷」

 

引用元:青のオーケストラ6巻

と高橋先輩はそう例えました。

 

そして次の曲「夏」第3楽章。

この曲はヴィヴァルディの故郷イタリアの過酷な「夏の嵐」を表現しています。

 

そこで原田先輩は「雲」と「雷」を独奏で表現することになります。

練習の時に高橋先輩がイメージした「真っ黒な空に、これでもかってくらいの激しい稲妻でしょ! 」と周りと共有をして演奏することになりました。

 

 

 

舞台袖で見ていた青野も「来る!」とわかった次の瞬間!

 

 

「青い閃光」が落ちたかのように、渾身の力を振り絞り演奏する原田先輩の姿が!

 

観客席からは拍手と歓声でいっぱいとなりました。

 

 

終了後舞台裏で、ボソッと「かっこよかったよ」と高橋先輩が言うと、「今、何か言った?」と原田先輩が返しました。

 

どうやら聞こえていなかったようですね!

 

 

 

この第38曲は作曲者ヴィヴァルディが表現したことが見事に作品に反映されていて、とてもすばらしい話なんですよ。

 

特に「雲」と「雷」というのがヴィヴァルディ自身が曲で表現したかったものそのもので、対照的に描かれている原田先輩と高橋先輩でうまく表現されているのがさすがだな!と思いました。

 

第39曲 遠鳴り

演奏会の第二部は管楽器をメインとした楽曲です。

 

そして演奏も終盤となり、最後の曲は「歌劇「サムソンとデリラ」よりバッカナール」。

演奏を聴きながら「管楽器も吹いてみたかったな…」と学生時代を振り返る武田先生。

 

演目が終了し、15分の休憩に入ります。

飲み物を買いに行った武田先生は、後ろから青野ママに呼び止められました。

 

青野ママと話をする武田先生は「みんなで何かひとつのことを作り上げるってことに憧れていたんですよね。」と青野ママに話します。

 

自分の経験から得たものを惜しみなくなく差し出してやりたいと、自分と似たような状況だった青野のことを気にかけていました。

 

そして武田先生は「今の僕はただのハジメくんのファンですから」と言って、青野ママと会場に向かうのでした。

 

私の中学時代に武田先生のような先生に出会っていたら、人生がもっと変わっていたかもしれません!

私の理想の教師像ですね!

 

また「サムソンとデリラ」は作中ではあまり触れられていませんでしたが、金管楽器の豪華なサウンドが目まぐるしく進む楽曲で、思わず心拍数が上がってしまいそうな曲なんです。

 

第40曲 新世界より

そして演奏会の最後の曲は、アントニン・ドヴォルザーク作曲の「新世界より」。

その演奏で彼の表現したかった新世界の旅へと会場をいざないます。

 

ここではオーケストラ部全員が演奏している姿が描かれています。

 

故郷であるチェコを愛し、異教の地(新世界)で新たな音楽の道を切り開いた彼の音はドヴォルザーク。

彼の故郷ボヘミアの音に新世界で出会ったこの演奏で新しい音を重ねます。

 

故郷を匂わせるその柔らかい音は、やがて熱を帯び、新世界の景色を映していくのです。

 

「新世界より」第1楽章は佐伯のエピソードがメインとなります。

日本とドイツの距離は約9000キロ。

 

ドイツから日本へとやってきた佐伯にとっては、まさに日本は「新世界」だったことでしょう。

初めは太陽が眩しかったけれど、それが自分への自信に繋がっていく。

 

遠く離れたこの新世界で出会った人との共鳴を、佐伯は感じでいると信じています。

 

演奏が終わった佐伯はホッとした様子で青野を見ますが、青野も佐伯にニコッと微笑みます。

青野はこの時間がずっと続くわけじゃないことはわかっていました。

 

束の間の静寂に響くのは、夏の終わりが近づく音だということも…

 

「新世界より」第2楽章

第2楽章は弦楽器と管楽器の中に素朴なコーラングレ(オーボエ)が加わり、のびやかなメロディーが響きます。

観客も柔らかい音にうっとりしている様子です。

 

これは誰もが一度は耳にしたことがある「家路」という曲。柔らかいけれど、でもどこか物悲しい気持ちがする曲です。

 

ささやくように。

寄り添うように。

音が重なり合い飛んでいく。

 

 

そんな気持ちを表現しています。

 

ここから3年生の木村先輩のお話になります。

木村先輩は期待を胸にオーケストラ部に入部しましたが、現実はそんなに甘くなく1人そしてまた1人と退部していきます。

 

 

「私も辞めてしまおうかな…」そんなことを思いつつ、「あとちょっと」を積み重ねた木村先輩。

気がつけば終わりの時間が見えてきたのです!

 

弓が、弦から離れるのを名残惜しむようにいつもの見慣れた景色や、いつもの静寂。

当たり前だと思っていたものが、もう二度と手にできないものだと木村先輩は気づきます。

 

もうすぐでこのオーケストラ部での演奏が終わってしまうと思うと、とても切ない気持ちですよね。

「新世界より」第3楽章

「新世界より」も第3楽章まできました。

この第3楽章では主に青野のエピソードがメインとなります。

 

どの音にも反応する青野。

電車の音が何拍子なのかが気になって仕方がない様子。

 

秋音も言ってますけど青野の頭の中は音楽のことでいっぱいなのでしょうか。

秋音と別れて、帰宅した後も母親に「ハジメも昔から音に敏感だったわよねー。」と言われてしまうくらいです。

 

でもこれってよ〜く考えてみると、青野は【絶対音感の持ち主】だと思うのですよ!

 

絶対音感を持っている人って、どんな音でも音階に聞こえてしまうところがあるというじゃないですか!

青野も絶対その部類に入っていると私は推測します。

 

ちなみに私も音には敏感なタイプなのですが、絶対音感はないので「ただの音」にしか聞こえないですね!

 

結局お風呂の中で「やっぱり3拍子かなぁ…… 」と思うことにしました。(1度こだわるときりがないんだね!)

 

それもこれも幼い頃から青野父から英才教育を受けていた影響な気がします。

 

3拍子が馬の歩行のリズムだというのがわからないというと、 実際にポニーの体験乗馬に連れていき 「もっと視野を広くしろ」と身体に染み込ませさせた青野父。

 

ふと我に返った青野は「大丈夫…」と自分に言い聞かせ、「今なら聴こえる。」と演奏に集中します。

 

まるで馬が止まることなく駆けていくかのように…

 

「新世界より」の開演前に秋音とハイタッチをしたことも (青野と秋音の友情も何かいいですよね〜!男女関係なく仲良くなれる友人関係って素敵です)、出会った音、全部を乗せて。

 

会場の観客もその演奏の世界にすっかり入り込んでしまった様子です。

 

羽鳥先輩も「俺も頑張ってるぜ!」と真剣な表情で弾いています。

 

耳に頼るな…!全身で感じろ!!

呼吸、熱、振動。会場すらも身体の一部に

 

引用元:青のオーケストラ6巻

 

青野は全てを自分の糧にして、渾身の力を込めて演奏に集中します。

 

青野ママはそんな息子を目の当たりにし、ただ呆然とステージを見ていました。

まるで「これがハジメちゃん?」と感じているかのように。

 

ここにあるもの全部。

 

一度はヴァイオリンを辞めてしまったこと、秋音のヴァイオリンで夕暮れ時に久しぶりにヴァイオリンを弾いたことなどが走馬灯のように思い出します。

が、今の青野にはそんなものは必要ありません!

 

今は「新世界より」第3楽章を弾き切ること、それが青野にとってすべきことです。

 

無事に第3楽章を弾き終えた青野と佐伯。

 

観客もただ呆然としたまま「新世界より」の世界にすっかり入り込んでしまっていました。

 

そして…最後の夕日が輝く…

 

「新世界より」第4楽章へと話は続いていきます。

 

私も続きを読んで「新世界より」を完成させます!

 

実は私も小学生の頃ホールで「新世界より」を生演奏で聴いたことがあるのです。

 

まだクラシック音楽がどういうものなのか、さっぱりわからない年代でしたが、この「新世界より」が今でも鮮明に印象が残っていて、素晴らしい曲だったことを時々思い出します。

 

私も改めて6巻を読み返す時は、「新世界より」を聴きながら読みたいと思います!

 

【青のオーケストラ】6巻まとめ

第6巻は1冊まるごと定期演奏会の演奏シーンや登場人物のエピソードが多く描かれています。

 

定期演奏会はいわば「オーケストラ部のメンバーの才能が開花する魔法の演奏会」のようです。

特に1年生の4人(青野、佐伯、秋音、小桜)の成長っぷりは1巻から読んできた私からしてみたら感慨深いものがあります。

 

そして演奏しているシーンは作画がとても細く描かれていて、躍動感やリアルさがとてもよく伝わってきます。

 

また作中に出てきた楽曲の作曲家が思い描いた細かい情景や背景などが、登場人物の関係性やストーリーにうまく反映されていて、「阿久井真」という漫画家のスキルの高さを改めて思い知ることができました。

 

これは実際に6巻を読んでみないと、この躍動感あふれるダイナミックさは伝わりません。

「青のオーケストラ」前半の集大成的な1冊の6巻をぜひ曲を聴きながら読んでみることをオススメします!

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